前半戦も終了したということで、今回は日本人メジャーリーガーの前半戦の出来をランキング形式で紹介していきたいと思います。
また、その活躍度合いを私の独断と偏見でC~Sで判定したいと思います。
長くなってしまいそうなので前後半で分かれています。
今回は前編で、1~3位までを紹介します。
後編は「日本人メジャーリーガーの前半戦活躍度ランキング【後編】」でご覧ください。
1位 大谷翔平 野手S 投手B⁺ 総合S
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | 長打率 | OPS | 盗塁 |
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84 | .279 | 33 | 70 | .364 | .698 | 1.062 | 12 |
wOBA | BABIP | 野手fWAR | 野手rWAR |
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.435 | .298 | 4.0 | 3.7 |
「fWARはFangraphsによるWAR」「rWARはBaseball ReferenceによるWAR」
まず野手としての活躍ぶりですが、ご存じの通り現時点での本塁打王です。
打点3位、長打率1位、OPS2位と、打率と出塁率以外の打撃スタッツでは軒並みリーグトップ3に入っています。
また、あまり知られていませんが実は4本放っている三塁打もリーグ1位で、盗塁とあわせてその脚力も十分に活かしています。
DH専任でありながら野手としてのWARでは、fWARでリーグ2位、rWARでリーグ6位を記録しています。WARは守備機会のないDHには不利な指標ですが、ここでも上位に食い込むというのは本当にすごいことです。
間違いなく日本人野手史上最高の前半戦で、日本人の括りから外しても前半戦MVP級の活躍でした。
試合 | 勝 | 敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | 四球 | 被本塁打 | WHIP |
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13 | 4 | 1 | 3.49 | 67.0 | 87 | 35 | 6 | 1.21 |
FIP | xERA | 投手fWAR | 投手rWAR |
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3.57 | 3.67 | 1.5 | 1.9 |
「fWARはFangraphsによるWAR」「rWARはBaseball ReferenceによるWAR」
投手としては、序盤にローテーションを飛ばしながら投げたり、登板しても大荒れで5回未満で降板することが多かったため規定投球回に到達していません。
また、6月30日のヤンキース戦の初回7失点の炎上で防御率も3点台まで悪化しました。
しかしそれでもエンジェルスの先発ローテーションではナンバー1の投手であり、炎上したヤンキース戦を除けば最近は6回以上投げることも多くなってきています。6月に入ってからはほとんどの試合で四球もあまり出さなくっている点でも今後も期待できそうです。
fWAR、rWAR共に投手と野手を足した数字ではMLB全体1位となっています。
日本人の枠組みをこえて、今最もMLBで注目を集める選手であり、前半戦最高の活躍をした選手だと言って間違いないでしょう。
2位 ダルビッシュ有 A
試合 | 勝 | 敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | 四球 | 被本塁打 | WHIP |
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18 | 7 | 3 | 3.09 | 105.0 | 125 | 24 | 13 | 1.00 |
FIP | xERA | 投手fWAR | 投手rWAR |
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3.28 | 2.85 | 2.6 | 2.1 |
「fWARはFangraphsによるWAR」「rWARはBaseball ReferenceによるWAR」
昨季サイ・ヤング賞2位という実績を引っ提げて、新生パドレスのエースとなるべくトレードで加入。
序盤からそれにふさわしい活躍を見せてチームを引っ張りました。
7回を投げぬいた試合が18試合中6回あり、1失点以内に抑えた試合も10回と、好調時はこれぞエースという投球を見せてくれました。
気になるのは7月に入ってから2試合連続でいいピッチングができなかったこと。
今季のダルビッシュは制球面では非常に安定していますが、打たれるときは集中的に安打される傾向があります。
このあたりが後半戦に改善されるのかが気になるところですが、残念ながら左股関節の炎症のため今季初の10日間のIL(故障者リスト)入りとなりました。
これによってオールスターでの登板が不可となったことに加え、次回登板も7月19日以降となります。
優勝を目指すチームも良くない状態なので、このあたりでチームともどもダルビッシュもリフレッシュして万全の状態で後半戦に挑んでほしいところです。
3位 菊池雄星 A⁻
試合 | 勝 | 敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | 四球 | 被本塁打 | WHIP |
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16 | 6 | 4 | 3.48 | 98.1 | 98 | 34 | 16 | 1.09 |
FIP | xERA | 投手fWAR | 投手rWAR |
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4.35 | 4.07 | 1.0 | 2.1 |
「fWARはFangraphsによるWAR」「rWARはBaseball ReferenceによるWAR」
以前に拙稿「菊池雄星 昨年までと何が変わった?」でもご紹介した通り、今季の菊池は例年と比較して非常にいい投球を続けています。
左腕の先発投手としてはMLBでも最速クラスの球速を誇り、マリナーズではエースとして君臨しています。
また、16登板で11回のQSと、リーグでも屈指の”計算できる”先発投手となっているのが彼の魅力的な点です。
ただし、球速以外に特筆すべきスタッツがないというのが彼の弱点かもしれません。
さらにもう一つ弱点と言えるのが被本塁打。
せっかくいい投球をしていても不用意に一発を浴びて失点するのがあまり勝ちがつかない要因でしょうか。
後半戦では奪三振率の向上と被本塁打率の改善がポイントになりますが、今季は年俸分以上の活躍はできそうです。
ただし、菊池も現在IL(故障者リスト)入りしており、気になる情報として新型コロナウイルスのような症状がでているという話がでています。
ワクチン接種済み、かつ今も陰性ということで、初選出されたオールスターには予定通り参加できるようなのですが、今後どうなるか気になるところです。
「日本人メジャーリーガーの前半戦活躍度ランキング【後編】」へ続く