マリナーズが先発左腕アンダーソンを獲得

タイラー・アンダーソンMLB
MLB.comより引用

マリナーズの動きが活発になってきました。
「マリナーズが守護神グレイブマンをアストロズへトレード」でお伝えした通り、マリナーズはクローザーとしてリーグ屈指の活躍をみせていたケンドール・グレイブマンを同地区のアストロズへトレード。
その交換要員として弱点となっている打線を補強するべくエイブラハム・トロを獲得しました。

トロの獲得で打線が強化できとは言い難いのですが、マリナーズにはもう一つ、先発ローテーションの問題も抱えています。
そしてその問題を解決すべく、パイレーツから先発左腕であるタイラー・アンダーソンを獲得しました。

参考記事≪劇的逆転勝利のマリナーズはまさかのプレーオフ進出なるか≫はこちら

タイラー・アンダーソン(31)

試合 防御率投球回奪三振WHIP
10427354.60560.04941.31
日本時間2021年7月28日時点での通算成績

アンダーソンは2011年ドラフト全体20位で指名され、デビューを果たしたのは2016年です。
球速は平均以下のレベルですが、カッター、チェンジアップ、シンカーといったタイミングや芯を外すボールを多投することでのらりくらりとかわすようなタイプで、制球がよくて大崩れは滅多にしません。
今季も4失点以上したのは18登板中3度だけで、5回未満で降板したこともありません。
ローテーションにこういう投手が一人いたら有難いという存在ですが、エース格ではなくせいぜい3,4番手。
今季のパイレーツは規定投球回に到達しているのがアンダーソンだけで、実質彼がエースという立ち位置だったので悲惨です。

試合 防御率投球回奪三振WHIP
18584.35103.1861.20
日本時間7月28日時点での今季成績

トレードの内容

マリナーズが獲得した選手:タイラー・アンダーソン

パイレーツが獲得した選手:カーター・ビンズ、ホアキン・テハダ

カーター・ビンズは22歳の捕手、ホアキン・テハダは18歳の右投手です。
どちらもマリナーズの若手有望株トップ30には入っておらず、ベテラン投手とのトレードというだけあって将来性が未知数な交換要員となっています。
マリナーズは2か月間のレンタルに有望株は出せないし、パイレーツとしては若手が手に入るだけマシということでしょうか。

マリナーズの思惑

守護神グレイブマンを同地区アストロズへトレードしましたが、その交換要員として若く現状の打線強化につながるトロを獲得したマリナーズは、将来を見据えながらも今季をあきらめたわけではありません。
マリナーズの先発ローテーションで現状それなりに好投しているのは、クリス・フレクセン、菊池雄星、そして新人のローガン・ギルバートの3投手だけです。
期待の若手や実績あるベテランはことごとく不調や怪我で結果を出せていません。
打線が貧弱で投手有利な本拠地を持つマリナーズとしてはやはり先発投手の駒はそれなりに揃えたいところ。
ということで、今季終了までの”レンタル”と割り切ることができ、なおかつ若手有望株を交換要員として差し出さなくていい投手ということで、アンダーソンに白羽の矢が立ったのでしょう。

この補強によって上述3投手に加えてアンダーソンで、防御率4点前後でイニングを食える投手が4人揃いました。
エース級と言えるほどの投手はいませんが、大きく崩れることの少ない4投手を軸にすれば、あとは打線次第でしょう。

パイレーツの思惑

今季で契約の切れるアンダーソンの放出は既定路線で、数年後を見据えるパイレーツにとって彼は構想外でした。
代わりに獲得したビンズ、テハダの2選手は、若いものの将来性豊かというわけではありません。
しかしベテランのアンダーソンでとれる選手はやはりこのくらいのものでしょう。
テハダはまだ実績が皆無ですが、ビンズは将来的にはパイレーツが今年ドラフト全体1位指名したヘンリー・デイビスの控え捕手になることができれば万々歳です。

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