MLBスタープロファイル vol.1〈マイク・トラウト〉

MLB
MLB.comより引用

今回から「MLBスタープロファイル」と題して定期的にMLBで活躍するスター選手の紹介をしていこうと思います。
できるだけ簡潔にまとめて紹介するつもりですので、是非ご覧ください。
第一弾は誰もが知るエンジェルスのスーパースター マイク・トラウトです。

マイク・トラウト(29)

経歴

高校卒業時に2009年のドラフト1巡目(全体25位)でロサンゼルス・エンジェルスから指名を受け契約。
さっそくルーキーリーグでデビューし、好成績でシングルAに昇格。
2010年にはシングルAでスタートし、その年にシングルA+まで昇格。
前年の好成績を受けて2011年にはプロスペクトランキング1位にまで上り詰め、シーズンはAAで開幕を迎えました。
そこでも好成績をみせたため、AAAを飛ばして同年の7月に19歳の若さでメジャーデビューを果たします。
しかしメジャーでは壁にあたり、40試合で打率.220 5本塁打と活躍はできず。

新人王資格を残したまま2012年にはAAAで開幕を迎えますが、圧倒的な活躍を見せていたところ4月にまたしてもメジャー昇格。
5,6月に月間新人MVPを受賞する大活躍で、7月にはリーグ史上初の月間MVPと月間新人MVPを同時受賞します。
オールスターにも最年少出場を果たし、最終的に打率.326、30本塁打、83打点、OPS.963、49盗塁を記録し、同年デビューだったダルビッシュを寄せ付けず新人王を獲得しました。また、MVPレースでも有力候補となりましたが、この年三冠王を獲得したミゲル・カブレラに及ばず次点に終わりました。

その後も毎年安定して大活躍を続け、新人王を獲得した2012年から2020年までの9年間連続でMVP投票5位以内に入り続けており、そのうち3度MVPを受賞しています。

しかし、これだけの活躍をしながら地区優勝した2014年以外はエンジェルスはプレーオフに進出することができず、トラウトはワールドシリーズはもちろんプレーオフとほとんど縁のない選手生活を続けています。

獲得タイトル

シーズンMVP 3回(2014, 2016, 2019)
オールスター 9回(2012-2019, 2021)
打点王 1回(2014)
盗塁王 1回(2012)
新人王 1回(2012)
シルバースラッガー 8回(2012-2016, 2018-2020)

キャリアハイ

2019年

試合打率本塁打打点出塁率OPS盗塁
134.29145104.4381.08311

トラウトのキャリアハイについては意見が分かれるところだと思いますが、私は本塁打で過去最高の数字を出し、MVPを受賞した2019年を採用したいと思います。

打撃

セイバーメトリクスの発達した現代野球の申し子と言える打撃を見せます。
最も特徴的なのは四球率で、毎年100前後の四球を選び、その四球率は20%越えを記録したこともあります。
当然チームで最もいい打者ということで勝負を避けられている側面もあります。
打率も3割前後を記録するため、非常に高い四球率と相まって出塁率は4割を優に超えます。
40本塁打するパワーと、このリーグ最高クラスの出塁率のおかげで、OPSは常にリーグ最高水準を維持しており、これまで4度リーグ最高OPSを記録しています。

2019年のトラウトのゾーン別打率(baseballsavant.ml.comより引用)

上記画像からわかるとおり、低め、特にインコース付近を得意としており、逆に高めは総じて苦手としています。
三振は比較的多いタイプですが、スイングが崩れることはほとんどなく、低めのボールを引っ張ってスタンドインさせるシーンが非常に多く見られます。

走塁

トラウトはリーグ屈指のスピードスターとして知られており、盗塁王を獲得した2012年には49盗塁(5盗塁死)を記録しています。
そのため、高い打撃力から彼との勝負を避けたとしても、投手にとっては塁上でも非常に厄介な存在です。
しかし、近年は長打力の向上と怪我のリスクを避けるために盗塁企図数が減っており、30盗塁を記録したのは2016年が最後です。そのため、トリプルスリーを記録したのは2012年の一回のみとなっています。
しかし、それでも盗塁を試みる際には高い成功率を誇っており、2021年7月8日時点の通算記録は203盗塁(37盗塁死)、盗塁成功率84.5%という高い水準にあります。

守備

デビュー当初トラウト唯一の弱点とみられていたのが肩でした。
その快速を活かすことでセンターとしての守備範囲は広く、印象的なホームランキャッチも何度か披露していますが、肩が強くない点が5ツールプレイヤーになりきれない点でした。
それでも近年は毎年5前後の捕殺を記録しており、せいぜい平均程度というところでしょう。

総合的な守備貢献度は年によってよかったり悪かったりで、常にリーグ最高クラスに位置する打撃と比較するとやや見劣りします。
ただし、センターというポジション柄、優秀な打撃、走塁と相まってWARは常に最高レベルの数値を出します。

契約

トラウトはエンジェルスと、2014年に6年1億4450万ドルの契約を結びました。
2019年には、契約を延長し、12年4億2650万ドルというプロスポーツ史上最高額の契約に合意しています。

2021年成績

試合打率本塁打打点出塁率OPS盗塁
36.333823.4661.0902

開幕から打率4割超えの打撃好調で4月には月間MVPの有力候補でしたが、5月に入って徐々に成績を落としていき、5月18日に走塁時の故障でIL入りしました。
トラウトにとって過去最長の離脱になるとみられ、復帰は早くともオールスター以降となる予定です。
それでもオールスターには選出され、その人気ぶりは健在。
リハビリは順調で、7月中には復帰しトラウト、大谷のデュオが見られそうです。

コメント

  1. […] 彼についての詳細は「MLBスタープロファイル vol.1〈マイク・トラウト〉」でも紹介しているので是非ご覧ください。 […]

  2. […] 第一弾〈マイク・トラウト〉はこちら。 […]

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