大谷翔平、ブラディミール・ゲレーロJr.らと激しい本塁打王争いを繰り広げているロイヤルズのサルバドール・ペレスが、46号本塁打を放ちました。
捕手として史上最多
これまで、出場試合数のうち75%以上を捕手として出場した選手が記録した最多の数字が、1970年のジョニー・ベンチの45本塁打でした。
この数字に並んでいたペレスは、46本目を放ったことでベンチを抜いてMLBの歴代最多記録を樹立しました。
ジョニー・ベンチは、MVP2回にオールスター14回など、殿堂入りも果たしている歴代屈指の名捕手です。
通算で389本塁打を記録しており、1970年と1972年にナ・リーグで本塁打王に輝いています。
また、このベンチによる2年が、唯一捕手が本塁打王を記録した年であり、ア・リーグにおいてはまだ誰も捕手として本塁打王になったことがありません。
ベンチが45本塁打を記録した1970年は、158試合671打席にたって達成されたものでした。
それに対して今季のペレスは150試合621打席での46本塁打です。
ア・リーグ本塁打王レースの行方
現時点の本塁打数ランキング
順位 | 選手 | 本塁打数 |
---|---|---|
1 | ブラディミール・ゲレーロJr. | 46 |
1 | サルバドール・ペレス | 46 |
3 | 大谷翔平 | 44 |
4 | マーカス・セミエン | 41 |
5 | ジョーイ・ギャロ | 37 |
数カ月にわたり本塁打数1位の座についていた大谷翔平ですが、最近の不振によって伸び悩んでおり、ついにゲレーロとペレスに追い抜かれてしまいました。
上位2選手と大谷の差は2本ですが、大谷の後ろにはこちらもペースを上げつつあるセミエンが3本差で迫ってきています。
ペレスは捕手としてア・リーグ初の本塁打王、ゲレーロは三冠王、大谷は日本人として初の本塁打王がかかっており、それぞれが大記録に挑む形となっています。
参考記事:ペレス猛追で激化するア・リーグHR王争い
勢いではゲレーロ有利か
選手 | 打率 | 本塁打 | 出塁率 | OPS |
---|---|---|---|---|
ゲレーロ | .333 | 7 | .424 | 1.178 |
ペレス | .267 | 5 | .318 | .851 |
大谷 | .212 | 2 | .328 | .655 |
上表からわかる通り、直近15試合の打撃成績で比較してみると、大谷が極端に不振に陥っていることがわかります。
一方で、一時期調子を落としていたゲレーロがこの終盤にきてチーム状況も大きく改善したのと同時に自身の数字を上げてきています。
一時は絶望的かと思われた三冠王も、現在打率と本塁打の二冠に返り咲き、打点さえ大きく稼ぐことができればまだ可能性が残っています。
ただ、本塁打が出ているというわけではなく、打撃成績全体が好調のゲレーロが、この先も順調にきそうです。