2021年HRダービー 大谷翔平は優勝できるか?

MLB
MLB.comより引用

MLBオールスター前夜祭として開催されるホームランダービーが、ついに本日行われます。
日本人の期待はもちろん大谷翔平。
日本人として初の出場であり、現在本塁打王である彼はもちろん優勝候補です。
今回はホームランダービーのルールや出場選手について解説します。

HRダービーのルール

オールスター前日に行われ、優勝賞金は100万ドルというビッグイベント。
選出される選手は8名で、選手が辞退した場合は代替選手が選出されます。

ルールはこれまでも何度か変更されていますが、現在のルールはトーナメント制かつ制限時間制。
この制限時間については今回また変更が加えられています。

今回覚えておきたいルールは以下の通り。

・1回戦と準決勝は3分間、決勝戦は2分間で何本の本塁打を打てるかを競う。

・475フィート(約145m)以上の本塁打を打った場合はボーナスタイム30秒を追加。ボーナスタイムは合計60秒。

・45秒間のタイムアウトを1度だけ使用可能。

・本塁打数が並んだ場合は1分間のタイブレークを行う。

開催地クアーズ・フィールド

ホームランダービーの開催地はオールスター開催地と同じ。つまり今回はコロラド・ロッキーズの本拠地クアーズ・フィールドが舞台になります。

クアーズ・フィールドはMLBで最も打者有利な球場として知られています。
この球場は標高1マイルの高地にあり、そのため空気抵抗が少なくボールがよく飛びます。
この球場でノーヒットノーランを達成したのは後にも先にも野茂英雄だけ、という投手にとっては非常に厳しい環境です。
しかし今では野茂の登板試合に雨が降っていたことからヒントを得て、ボールを湿らせる処置をすることで可能な限り他球場と同等に抑えるようにしています。

ところが今回のホームランダービーでは、この加湿処理が行われないことが発表されました。大きな本塁打をみて楽しむ大会なのですから当然です。
これによって、MLBで最も大きな本塁打が出やすい状況が作られますから、大谷含め各強打者からどんな飛距離が飛び出すかも楽しむことができそうです。

出場選手(今季本塁打数順)

1. 大谷翔平(33本塁打)

今季最長飛距離今季最速本塁打
470フィート117.2マイル

当然ながら優勝の最有力候補です。
最大のライバルになると見られていたフェルナンド・タティスJr.が出場辞退したことで優勝の可能性は大きく跳ね上がりました。
今季記録した飛距離、打球速度ともに出場選手中1位です。
また、2015年から前半戦で本塁打の打球速度1位だった選手は毎回必ず決勝戦まで進出しているというジンクスもあります。
本人のモチベーションも高く、優勝の可能性も非常に高いと思われます。

2. ジョーイ・ギャロ(24本塁打)

今季最長飛距離今季最速本塁打
462フィート114.3マイル

今回大谷の最大のライバルとなるのが、同地区のライバルでもあるギャロです。
2年連続40本塁打を記録したこともある強打者で、バットになかなか当たらないのが弱点です。
しかしホームランダービーではバットコントロールはあまり関係ありません。
大谷と当たるとしたら決勝戦となります。

3. マット・オルソン(23本塁打)

今季最長飛距離今季最速本塁打
445フィート111.7マイル

2019年に36本塁打を記録したアスレチックスの強打者ですが、今季はその年以上に調子がよくキャリアハイを狙えそうです。
大谷とは反対側の山なので、あたるとしたら決勝戦です。

4. サルバドール・ペレス(21本塁打)

今季最長飛距離今季最速本塁打
460フィート114.2マイル

2015年から4年連続20本塁打を記録するなど現役屈指の強打の捕手です。
さらに昨季は37試合で11本塁打、今季はここまで21本塁打とこの2年で長打力に磨きがかかっています。
1回戦では後述のピート・アロンソと対戦します。

5. ピート・アロンソ(17本塁打)

今季最長飛距離今季最速本塁打
443フィート115.4マイル

今回のメンバーでは唯一の優勝経験者です。
ルーキーだった2019年に53本塁打を放ちましたが、この年にホームランダービーに出場して優勝しています。
昨季も今季も2019年ほどの勢いがありませんが、もし彼が再び優勝すれば、ケン・グリフィーJr.、プリンス・フィルダー、ヨエニス・セスペデス以来4人目の複数回優勝者となります。
勝ち上がれば2回戦で大谷と当たる可能性があり、見ものです。

6. トレイ・マンシーニ(16本塁打)

今季最長飛距離今季最速本塁打
451フィート111.9マイル

2019年35本塁打の強打者です。
昨季は大腸がんの手術を受け全休し、今季復帰しました。

7. トレバー・ストーリー(11本塁打)

今季最長飛距離今季最速本塁打
466フィート110.2マイル

いわゆる地元枠です。
今季は不調ですが侮るなかれ。2018年と2019年には2年連続で35本塁打以上を記録した強打の遊撃手です。
地元ファンの声援を力にかえることができるでしょうか。

8. フアン・ソト(11本塁打)

今季最長飛距離今季最速本塁打
437フィート113.4マイル

今回の出場者で最も若い22歳。
MLB屈指の好打者ですが、今季はあまり長打が出ていません。
大谷の1回戦の相手です。

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