ナ・リーグ投手のリーグリーダーを確認すると、見慣れた先発投手が並ぶ中に、一人異質な存在がいます。
ブルワーズのリリーフ左腕ブレント・スーターです。
なんと彼は、今季ほとんど全てをリリーフで登板しながら現在11勝でリーグ3位につけているのです。
2021年ナ・リーグ勝数ランキング
順位 | 名前 | 勝ち | 登板 | 先発登板 |
---|---|---|---|---|
1 | カイル・ヘンドリックス | 13 | 23 | 23 |
1 | フリオ・ウリアス | 13 | 22 | 22 |
3 | ウォーカー・ビューラー | 11 | 22 | 22 |
3 | ブレント・スーター | 11 | 43 | 1 |
上記の表は現時点での今季勝数のランキングです。
ヘンドリックスはカブスのエース、ウリアスとビューラーはドジャースの先発ローテーション投手ですが、スーターは1試合を除いて全てリリーフとして登板しています。
ちなみにその1試合では2.1回しか投げておらず、今季の勝ち星は全てリリーフであげています。
ご覧の通り1位とは2勝差で、現時点では最多勝の可能性も十分に残されています。
チーム内最多勝
順位 | 名前 | 勝ち | 登板 | 先発登板 |
---|---|---|---|---|
1 | ブレント・スーター | 11 | 43 | 1 |
2 | フレディ・ペラルタ | 8 | 21 | 20 |
3 | エイドリアン・ハウザー | 7 | 21 | 19 |
3 | ブランドン・ウッドラフ | 7 | 21 | 21 |
5 | コルビン・バーンズ | 6 | 19 | 19 |
リーグでは現在3位となっているスーターですが、チーム内では余裕の最多勝となっています。
ブルワーズは今季まぎれもなくMLB最強と言える、ウッドラフ、バーンズ、ペラルタの先発3本柱を誇りますが、その最強先発陣よりも多く勝ち星を挙げています。
ブレント・スーター(31)
31歳のスーターは、実はハーバード大学出身という変わり種。
2012年のドラフトで31巡目965位というかなりの下位指名でブルワーズに入団しました。
通常これほどの下位指名の選手がメジャー昇格にたどり着くだけでも稀ですが、彼は2016年にメジャーデビューすると、そこから今季まで毎年メジャーでプレーしています。
2018年までは主に先発投手でしたが、2019年以降はリリーフでの登板が多くなりました。
これまではシーズン8勝が最多だったのが、今季リリーフでキャリアハイの11勝を挙げる活躍を見せています。
平均87mph前後のかなり遅い速球を軸にのらりくらり投球するのですが、何故かあまり打たれません。
リリーフが1シーズンであげた勝ち数としては、1959年パイレーツのロイ・フェイスが記録した18勝が最多です。
流石にスーターがここから7勝を積み上げるのは難しそうですが、リリーフはどのタイミングで勝ち星がつくかわかりませんから、もしかしたらスーターが最多勝をとる可能性もなくはありません。
試合 | 勝 | 敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|
43 | 11 | 5 | 2.82 | 54.1 | 53 | 1.31 |
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