ポジションごとのトップ10選手をランキング形式で紹介します。
今回は、二塁手編です。
順位をつけるにあたって、基本的には現在の実力を重視していますが、直近2年程度までの実績は考慮しています。
*昨季二塁手よりも他のポジションでのプレーが多かった、ケテル・マルテやクリス・テイラーは除外しています。
二塁手ランキング
10位 アダム・フレイジャー(SEA)
パイレーツ一筋のそこそこのアベレージヒッターとしてやってきていましたが、昨季はオールスターにも選出される大ブレイク。
前半戦は首位打者も狙える活躍を見せていました。
FAまではまだ時間があったものの、このチャンスを逃すまいとパイレーツは放出を画策し、トレードでパドレスへと移籍。
しかし移籍後は例年以下の成績しか残せず、それでもキャリアハイとなる打率3割超えを記録しました。
昨オフにさらなるトレードでマリナーズへ移籍も、パワーがなく足が速いわけでもないプレースタイルで、昨季前半以上の活躍は望めないかもしれません。
9位 コルテン・ウォン(MIL)
フレイジャーと同様パワー不足のコンタクトヒッターですが、昨季はキャリアハイの32二塁打や14本塁打を放つなど、30歳を超えてパワーの面でそれなりの数字に上げてきました。
カージナルス時代の2019年と2020年には2年連続でゴールドグラブ賞を獲得するなど守備には定評があり、総合的に優秀です。
8位 ホルヘ・ポランコ(MIN)
ドミニカ出身のツインズ生え抜き内野手です。
本職は遊撃手でしたが、昨季から二塁手へと本格転向。
いわゆる積極的に振っていくタイプですが、元々20本塁打を記録する程度のパワーが昨季は大きく開花。
本塁打、打点などでキャリアハイを更新し、打撃力に関してはリーグ有数のレベルにまで成長しました。
2019年からの5年2575万ドル(6,7年目に条件ありオプション付き)という契約を結んでいますが、昨季並の活躍が続くのであればとんでもないバーゲン価格になりそうです。
7位 ジーン・セグラ(PHI)
本職遊撃手のプロスペクトとしてデビューして以来、トレードなどで様々なチームを渡り歩いてきました。
全盛期は3年連続打率3割を記録するなどリーグ有数の内野手で、2016年には200安打&3割&20本塁打&30盗塁を達成しました。
もう32歳ですが、2019年にフィリーズ加入後も2016年ほどではなくとも安定した活躍を続けています。
昨季から完全に二塁手へと転向していますが、チーム事情に応じて遊撃手へ戻ることもできそうです。
ボールを選ぶタイプではないため四球があまりなく、高打率を残すにも関わらず出塁率は例年.340前後におさまります。
6位 ジョナサン・インディア(CIN)
2018年のドラフト全体5位指名選手であり、トッププロスペクトとしてデビューした昨季はスター選手にも引けを取らない大活躍で、ナ・リーグ新人王に輝きました。
ボールをよくみるタイプでとにかく四球が多く、昨季は一時期4割前後の出塁率を誇っている時期もありました。
二年目のジンクスに陥らず、今季も同等の活躍ができるのであれば一気にオールスター二塁手へとなってもおかしくありません。
5位 オジー・アルビーズ(ATL)
キュラソー出身のブレーブス生え抜きです。
メジャーリーグの野手としてはかなり若い20歳でデビューを果たしましたが、フルシーズン初年度となった2年目の2018年から2019年にかけて、2年連続でオールスターに選出されるなどすぐにメジャーへと適応しました。
特に魅力なのが長打力で、昨季はついに30本塁打の大台に乗せシルバースラッガー賞に輝きました。
2019年からの7年総額3500万ドル(8,9年目はチームオプション)という契約を結んでいますが、この契約が格安なのは間違いありません。
何よりもまだ25歳という年齢から、今後も世代の近いアクーニャJr.らと共にブレーブスを長年支えることになるでしょう。
4位 ジェイク・クロネンワース(SD)
元々それほど期待されていた選手ではなく、デビューも26歳とやや遅咲きでした。
しかしデビューイヤーの2020年には思わぬ活躍を見せて新人王投票2位。
2年目の昨季は20本塁打やOPS.800、オールスター選出を経験するなどその実力の確かさを証明しました。
また昨季は自身初となるサイクルヒットも達成しています。
特筆すべき武器はないものの、あらゆる点で中の上というタイプで、目立った弱点はありません。
“Crone Zone”というニックネームがあります。
3位 ブランドン・ラウ(TB)
2019年に新人王投票3位に入る活躍でオールスターにも選出され、2020年にはMVP投票8位。
昨季もMVP投票10位と毎年のように好成績を残しています。
2019年から3年連続でOPS.850以上を記録している唯一の二塁手であり、特に昨季は39本塁打を放つなど二塁手としては規格外のパワーヒッターです。
高打率を残すタイプではありませんが、今後も毎年のように本塁打王争いに顔をだしそうです。
これほどの選手と2019年からの6年2400万ドル(7,8年目はチームオプション)という非常にお得な契約を結んでいるレイズは流石という他ありません。
2位 ホゼ・アルトゥーベ(HOU)
現役最高の二塁手と言っていいでしょう。
身長170cmに満たないメジャーでも最も小柄な部類の選手であり、デビュー当初からそのコンタクト能力の高さが注目されていました。
1番打者として積極的にスイングしてヒットを量産することで、2014年から4年連続で200安打を達成するなど、まるで内野手版イチローといった感じでした。
その間には首位打者を3度獲得し、2017年にはMVPの栄誉に輝きました。
アストロズが弱小チームだった頃からの生え抜きであり、人気も非常に高かったのですが、2020年に過去のサイン盗みが発覚し、チームの主力打者としてアルトゥーベも深く関与していたことで一転リーグで一番のヒールへと様変わりしました。
サイン盗み発覚の影響からか2020年には思うような成績を残せませんでしたが、昨季は再び打棒が復活しチームをワールドシリーズにまで導きました。
若いころは俊足好打のプレースタイルでしたが、近年は30本塁打を記録するパワーヒッターへとスタイルチェンジに成功しており、今は盗塁もあまりしません。
21歳のデビュー当初から活躍を続けているため、順調にいけば来季には2000本安打を達成する予定であり、現役選手の中では数少ない3000本安打に挑戦することができそうな選手です。
1位 マーカス・セミエン(TEX)
キャリアの大部分を過ごしたアスレチックス時代は、30本塁打前後を記録することができる強打の遊撃手として活躍していました。
2019年にはMVP投票3位に入るハイパフォーマンスでしたが、FAイヤーとなる2020年には短縮シーズンだった影響か結果を残すことができず、単年契約でブルージェイズへと加入しました。
それに伴い二塁手へと転向したのですが、二塁手として史上最多となる45本塁打を記録するなど長打の面で記録的な活躍。
オールスター、ゴールドグラブ、シルバースラッガーなど数々の栄誉に輝き見事就活は成功。
オフの目玉としてFAになったセミエンは、レンジャーズと7年1億7500万ドルという大型契約を結ぶことになりました。
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