本日のブレーブス戦に登板した、現役最強投手ジェイコブ・デグロームですが、今季ワーストの自責点を喫しました。
本日の投球内容
7.0回 被安打5 自責点3 四球0 奪三振14 被本塁打1
普通の投手であれば十分仕事を果たしたと言える数字ですが、自責点3というのは今季のデグロームにとってはワースト記録でした。
前回登板の6/26に6回2自責点で、今季初めて2自責点を記録しましたが、今日の試合ではそれをさらに更新して3自責点。
さらに被本塁打を浴びたのは5/25のロッキーズ戦以来6登板ぶりでした。
一方で、ここ2試合少なくなっていた奪三振は3登板ぶりの14奪三振を記録するなど決して調子が悪かったわけではありません。
これで今季の二桁奪三振は6度目、14奪三振以上は4度目となりました。
本日の登板ハイライト
本日のハイライトは二つ。
一つは、初回にデグロームが失点したシーン。
珍しくメッツが初回に先制点をとると、その裏先頭打者アドリアンザにいきなり三塁打をあび、一アウトを三振でとったところで3番アルビーズに打たれ1失点。その次のライリーに本塁打を打たれました。
アドリアンザの三塁打は100.2mph、ライリーの本塁打は99.7mphを打ったものでしたから、これはもうデグロームがよくなかったというより打った方を褒めるべきでしょう。
デグロームが初回に3失点したのは、私が調べた限りでは2015年の8/25フィリーズ戦以来6年ぶりの出来事だと思われます。つまり、サイ・ヤング賞級の投手になって初めてと言っていいかもしれません。
それくらい立ち上がりの悪かった今日の試合ですが、その失点で目が覚めたのかその後は驚異のピッチングを見せます。
二つ目のハイライトとなったのが、8者連続奪三振を記録したシーン。
先日メッツを相手にフィリーズのアーロン・ノラが10者連続奪三振のMLBタイ記録を樹立したのは先日の拙稿「アーロン・ノラ メジャータイの10者連続奪三振」でも紹介した通りです。
この試合のデグロームもそれに近づこうかという勢いでした。
4回裏に先頭のヘレディアを空振り三振にきってとると、そこから6回裏のライリーまで8者連続の奪三振。惜しくも9人目のスワンソンにセンターフライを打たれましたが、この投球で3回から7回までの5イニングを一人のランナーも出さず9奪三振におさえました。
何より驚異的だったのは7回で14奪三振したにも関わらず球数はわずか93球で抑えられていたことでした。しかも93球中70球がストライクと、ストライク率は驚異の75%でした。
残念ながら味方の援護はなく、9回になんとか追いつきながら9回裏にブレーブスにサヨナラ負け。
初回に先制点はもらったものの、その後の自身の失点もあり勝ちはつきませんでした。
今季の成績
今季初の3自責点を記録してしまったことで、今季の自責点は試合開始前の6から9に激増してしまいました。それに伴い、失点直後はついに防御率1点台に突入してしまうなど、流石にこれで防御率0点台はおしまいかと思われました。
しかし、その後の驚異的なピッチングのおかげでまた防御率0点台に復帰。
それによって今季の成績は以下の通りになりました。
14試合 7勝2敗 防御率0.95 85.0回 136奪三振 WHIP0.54
奪三振はリーグ1位バウアーの137奪三振に僅差の2位。
防御率はもちろんリーグ1位と投手二冠も見えてきました。
しかし勝ち星は相変わらず伸びません。
しかし、前回登板2自責点、今回3自責点と、これまでのほとんど失点しなかった状態からやや悪化傾向にあるのは事実です。
次の登板で失点してしまうとおそらく防御率1点台になってしまいますが、デグロームの伝説がどこまで続くのが見ものですね。