「今月トレードされそうなスター選手8選」でもご紹介した通り、トレード候補となっていたオールスター内野手エデュアルド・エスコバーですが、ブルワーズが獲得することに決まりました。
エデュアルド・エスコバー(32)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
1080 | .256 | 132 | 511 | .308 | .742 | 21 |
エスコバーは2011年にホワイトソックスでメジャーデビューを果たし、当初はなかなか目が出なかったものの2017年にツインズで初の20本塁打を記録するなど活躍すると、その翌年シーズン中のトレードでダイヤモンドバックスへ移籍しました。
2019年には35本塁打118打点を記録するなど、その長打力が魅力です。
今季も既に22本塁打を記録していますが、彼がこのトレード市場で最も魅力的だったのはそのユーティリティ性です。
二塁、三塁、遊撃を守ることができ、そのどれかに穴があるチームにとって彼はフィットしやすい存在でした。
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
98 | .246 | 22 | 65 | .300 | .778 | 1 |
トレードの内容
ブルワーズが獲得した選手:エデュアルド・エスコバー
パイレーツが獲得した選手:クーパー・フンメル、アルベルト・シプリアン
フンメルは26歳の外野手で、今季はAAAでOPS.942を記録している選手です。
シプリアンは18歳で、2019年に契約したまだ実績のない選手です。
どちらもトッププロスペクトではありません。
ブルワーズの思惑
現在ナ・リーグ中地区において頭一つ抜けた強さで首位を維持しているブルワーズですが、ブランドン・ウッドラフ、コルビン・バーンズ、フレディ・ペラルタのMLB最強の三本柱擁する投手陣がその強さの要因で、チーム防御率はリーグ3位を記録しています。
一方で、チームOPSはリーグ11位と心もとなく、チーム最高のスター選手であるクリスチャン・イエリッチが機能していないこともあって強打者が必要でした。
そのため、ユーティリティ性の高い強打者であるエスコバーはブルワーズにとってはぴったりの存在です。
ダイヤモンドバックスの思惑
「連敗記録のダイヤモンドバックス 6月をわずか3勝で終える」でも紹介した通り、ダイヤモンドバックスは今季のMLBにおいて最弱のチームです。
当然ながら契約の残り期間の少ないベテラン選手はトレードの対象となり、今季チームから唯一オールスターに選出されたエスコバーを放出するのは既定路線でした。
年齢的な問題や契約が今季で切れることで、トッププロスペクトの獲得とはなりませんでしたが、これは致し方ないでしょう。