ロックアウトが明けてからFA選手の契約が徐々に決まりつつありますが、それ以上にトレード戦線が活気づいています。
特に注目なのが、アスレチックス、レッズの2チームがチームを解体している点。
今回はロックアウト明けからこれまでに決まった主な大型トレードを紹介します。
ロックアウト明け数日での大型トレード
マット・オルソン OAK→ATL
ブレーブスが獲得:マット・オルソン
アスレチックスが獲得:シェイ・ランゲリアーズ、クリスチャン・パチェ、ライアン・カシック、ジョーイ・エスツ
オルソンを狙っていたチームは多かったのですが、有望株を複数差し出したブレーブスが獲得に成功。
フランチャイズプレイヤーとして昨季のワールドシリーズ制覇にも貢献したフレディ・フリーマンとの再契約を諦めたことになります。
ブレーブスが差し出した代償は重く、ランゲリアーズはチームのNO.1プロスペクト、パチェはNO.3プロスペクトでした。
クリス・バシット OAK→NYM
メッツが獲得:クリス・バシット
アスレチックス:JT・ジン、アダム・オラー
本気でワールドシリーズ制覇を狙っているメッツがまたしても補強。
デグローム、シャーザー、バシットの三本柱は非常に強力なものになりそうです。
ミッチ・ガーバー MIN→TEX
レンジャーズが獲得:ミッチ・ガーバー
ツインズが獲得:アイザイア・カイナーファレファ、ロニー・ヘンリケス
ツインズファンが困惑したこのトレードは、ツインズが主力捕手を放出し、有望株で飽和気味の内野手をさらに補強するものでした。
ジョシュ・ドナルドソン MIN→NYY
ヤンキースが獲得:ジョシュ・ドナルドソン、アイザイア・カイナーファレファ、ベン・ロートベット
ツインズが獲得:ゲイリー・サンチェス、ジオ・アーシェラ
上述のガーバーのトレードで獲得したカイナーファレファを含むトレードで、ツインズはヤンキースからサンチェスを獲得。
これによりツインズは31歳のガーバーから29歳のサンチェスへと捕手の若返りに成功しました。
また、高給とりのドナルドソンを放出したことで、年俸削減にも成功。
ヤンキースはこれによりドナルドソンを獲得し、三塁手をアーシェラからアップグレードすることはできましたが、彼は36歳と高齢であるため、ベテランの高年俸選手を抱えることになりました、
かなりの大型トレードではありましたが、果たしてこれが吉と出るか凶と出るか…
ソニー・グレイ CIN→MIN
ツインズが獲得:ソニー・グレイ、フランシス・ペゲーロ
レッズが獲得:チェイス・ペティ
地区優勝を目指すのかどうかいまいち立ち位置が見えてこなかったツインズが、その方向性を明示したのがこのトレード。
ツインズはなんと2021年ドラフト1巡目で獲得したペティを放出して、ソニー・グレイをとりにいきました。
ここで有望株を出してグレイをとるのなら、どうして昨季エースのベリオスをトレードしたんだとファンは嘆いているかもしれません。
ジェシー・ウィンカー CIN→SEA
マリナーズが獲得:ジェシー・ウィンカー、エウヘニオ・スアレス
レッズが獲得:ジャスティン・ダン、ジェイク・フレイリー、ブランドン・ウィリアムソン、後日発表選手 or 金銭
チーム解体に舵を切ったレッズがグレイに続いてウィンカー、スアレスまでも放出。
昨季はカステヤノス、ボットーらと強力な打線の一角を担ったウィンカーに加え、2019年には49本塁打も記録したスアレスの加入により、マリナーズ打線はかなり強化されることになりそうです。
ここまでの総評
ロックアウト明けに大きな動きを見せたのは主にアスレチックス、レッズ、ツインズの3チーム。
アスレチックスとレッズはチーム解体、ツインズはトレードを駆使しての戦力強化に勤しんでいるようです。
既にトレードが決まった選手以外にも、アスレチックスからはショーン・マネイア、フランキー・モンタス、マット・チャプマン、レッズからはルイス・カスティーリョらがトレード候補として挙げられています。
上述の選手以外にも、パイレーツのブライアン・レイノルズがトレード候補のオールスター選手として注目を集めています。
再建中のパイレーツにとっては数少ないスター選手であるレイノルズには、パドレスやマーリンズが獲得を目指しているようですが、外野手は鈴木誠也らFA市場の選手の動向にも大きく影響されそうです。