今回は、2021年シーズンに大ブレイクを果たした選手を紹介していきます。
新人選手を除き、これまでのキャリアハイと比較して、今季大きく成績を向上させた選手たちです。
大ブレイクした野手
ブラディミール・ゲレーロJr.(22)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
161 | .311 | 48 | 111 | .401 | 1.002 | 4 |
この選手についてはもはや語るまでもないでしょう。
規格外の二刀流大谷翔平にMVPこそ持っていかれたものの、例年ならばゲレーロがMVPをとれていました。
本塁打王に加え、出塁率とOPSでもリーグ1位という打撃力で、オールスターMVP、シルバースラッガー賞を勝ち取りました。
リーグ最高峰のプロスペクトとして2019年にデビューしながら、過去2年間は大きなインパクトを残すことができていませんでしたが、今季のブレイクで一気にスターダムを駆け上りました。。
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タイラー・オニール(26)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
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138 | .286 | 34 | 80 | .352 | .912 | 15 |
これまでのキャリアハイはデビューイヤーである2018年で、61試合に出場して打率.254、9本塁打、OPS.803でした。
昨季は大幅に成績を落とし、ゴールドグラブ賞を初受賞しながらも50試合で打率.173、7本塁打、OPS.621というリーグ最低クラスの成績に終わりました。
守備の人になるかと思われましたが、今季は打撃面で大ブレイク。
ゴールドグラブ賞を二年連続で受賞するハイレベルな守備はそのままに、34本塁打、OPS.912というリーグ有数の打撃成績を残しました。
守備力も含めた総合力で考えるなら、既にリーグ有数の外野手であると考えていいでしょう。
カイル・タッカー(24)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
140 | .294 | 30 | 92 | .359 | .917 | 14 |
2015年のドラフト全体5位指名選手であり、2018年には21歳にして早くもメジャーデビューを果たしましたが、デビューイヤーはメジャーのレベルの高さを味わうことになりました。
昨季はようやくレギュラーの座をつかみ、短縮シーズンながら58試合で打率.268、9本塁打、OPS.837とまずまずの成績を残しました。
期待されながら開幕した今季は、初めてフルシーズンをこなし初の30本塁打にOPS.900超えと大台を達成する成長を見せました。
主にライトを守った今季は守備でもDRS+11という高数値を出しており、攻守ともにリーグ有数の外野手となっています。
オースティン・ライリー(24)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
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160 | .303 | 33 | 107 | .367 | .898 | 0 |
昨季は51試合で打率.239、8本塁打、OPS.716。
デビューイヤーの2019年には80試合で18本塁打と、パワーに定評のある期待の若手という扱いでしたが、今季は全ての数字が大きく向上しいきなりの3割30本100打点超えを記録しました。
昨季-10を記録してしまった三塁守備は、今季+13まで向上するなど、守備でも大きな成長がうかがえました。
MVP投票では7位に入り、シルバースラッガー賞も受賞。
ワールドシリーズ制覇も経験するなど今後のブレーブスに柱になっていきそうです。
セドリック・マリンズ(27)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
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159 | .291 | 30 | 59 | .360 | .878 | 30 |
この選手のこれほどのブレイクを開幕前に予測できた人はいないでしょう。
マリンズはデビューした2018年の45試合で4本塁打というのがキャリアハイでしたが、今季いきなりの30本塁打30盗塁。
トリプルスリーは惜しくも達成できませんでしたが、最下位オリオールズにあって数少ない気を吐いた選手でした。
今季は初オールスター、初シルバースラッガー賞、初のMVP投票入りと初づくしのブレイクイヤーになりました。
大ブレイクした投手
フレディ・ペラルタ(25)
試合 | 勝 | 敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | WHIP |
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28 | 10 | 5 | 2.81 | 144.1 | 195 | 0.97 |
デビューした2018年には主に先発として防御率4.25とまずまずでしたが、直近2年間は主にリリーフとして登板していました。
今季は28登板中27試合で先発登板し、初の二けた勝利に加えて、規定投球回には満たないものの防御率2.81を記録しました。
とにかくヒットを許さず、被打率は今季サイ・ヤング賞を受賞した同僚のコルビン・バーンズの6.6をさらに下回る5.2を記録しています。
カルロス・ロドン(28)
試合 | 勝 | 敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | WHIP |
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24 | 13 | 5 | 2.37 | 132.2 | 185 | 0.96 |
2014年ドラフト全体3位という高評価で入団後、これまではその期待に見合う数字を残すことができていませんでした。
怪我も多く、昨季に至っては4試合に登板し防御率8.22という体たらく。
それが今季は故障離脱さえなければサイ・ヤング賞もあり得たかもしれない好成績でした。
初のオールスターに加え、規定投球回には程遠い成績ながらサイ・ヤング賞投票では5位にランクインしました。
今季は平均球速が直近2年より2,3mph上昇するなど、来季以降も期待できそうです。
レンジャー・スアレス(26)
試合 | 勝 | 敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | WHIP |
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39 | 8 | 5 | 1.36 | 106.0 | 107 | 1.00 |
2019年にはリリーフで37試合に登板するなどそれなりの活躍をしていました。
今季もリリーフとして5月から試合に出始めましたが、毎月好投を続け7月には一時的にクローザーに。
トレードデッドラインを経た8月からは先発ローテーションに組み込まれてからも驚きの好投を続け、リリーフとして27試合で防御率1.12、先発として12試合で防御率1.51を記録しました。
ローガン・ウェッブ(25)
試合 | 勝 | 敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | WHIP |
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27 | 11 | 3 | 3.03 | 148.1 | 158 | 1.11 |
過去二年間は主に先発として防御率5点台という状態でしたが、開幕からローテーション入りした今季は月を追うごとに成績を向上させ、8月には4勝0敗、防御率1.41と素晴らしい投球をみせ、ジャイアンツの地区優勝に大きく貢献しました。
とにかく制球面での安定感が素晴らしく、先発した26試合全てを3四球以下に抑え、7月27日からは14試合連続で2四球以下でした。
三振がとれる、四球を出さない、本塁打を打たれない、という投手に必要な3要素全てを兼ね備えた投球内容で、来季以降も大きく期待されます。