劇的逆転勝利のマリナーズはまさかのプレーオフ進出なるか

逆転満塁本塁打のディラン・ムーア MLB
MLB.comより引用

シアトル・マリナーズといえば、イチローをはじめとする日本人選手との馴染みが深いことで知られていますが、アメリカでは弱小球団の代名詞のような存在です。
なぜなら、MLBで唯一リーグ優勝及びワールドシリーズ進出を果たしたことがない球団だからです。

地区優勝すら過去3回で、一番最後の地区優勝は2001年でした。
およそ20年間地区優勝どころかプレーオフから離れているわけですが、今年のマリナーズは何かが違います。

今日の試合でマリナーズは、地区首位アストロズに11-8で勝利しました。
ただ勝利しただけではありません。
なんと4回までで0-7と7点差をつけられながら逆転したのです。
しかも最後の逆転打は打率2割に満たないディラン・ムーアの満塁本塁打でした。

この勝利によってマリナーズは今季成績を55勝46敗としました。

マリナーズの現在地

順位チーム勝率
1アストロズ6140.604
2アスレチックス5645.554
3マリナーズ5546.545
4エンジェルス5049.505
5レンジャーズ3565.350
日本時間7月27日時点のア・リーグ西地区順位表

ア・リーグ西地区はレンジャーズの一人負け状態で、4位のエンジェルスですら勝率5割超えと結構レベルが高い状態です。
ですがやはり頭一つ抜けているのが強力打線を擁するアストロズで、その安定感を見る限りは今年はアストロズが地区優勝するかなという気がしています。

マリナーズは3位ではありますが、実はMLB最高のペースで勝ちを積み上げていて、6月17日以降の勝率.667はMLB1位タイの数字です。

同じくらいの勢いでアストロズも勝利を積み重ねているため、やはり現時点ではこの地区はアストロズが盤石です。
そうなってくるとマリナーズがプレーオフ進出する最も高い可能性はワイルドカードです。

ワイルドカードでプレーオフ進出の可能性

順位チーム勝率
1レイズ6040.600
2アスレチックス5645.554
3マリナーズ5546.545
4ヤンキース5147.520
5ブルージェイズ4947.510
日本時間7月27日時点のワイルドカード上位5チーム

レイズはレッドソックスと熾烈な地区首位争いを繰り広げていますから、その争いに負けた方がワイルドカードをとるでしょう。
しかし、ワイルドカード2番手については現時点ではアスレチックスですが、マリナーズが1.5ゲーム差で肉薄しています。
現状の勢いを考えると、もしかすると近いうちにアスレチックスを抜いてマリナーズがこの位置に収まるかもしれません。

プレーオフ出場確率は6.2%

Fangraphsによると日本時間7月27日時点でのマリナーズのプレーオフ出場確率は6.2%とされています。
ちなみにアストロズは96.8%、アスレチックスは42.5%、マリナーズより勝率の低いエンジェルスでも9.7%と算出されていますから、マリナーズはワイルドカードにあと一歩なのにかなり確率が低く見積もられています。

これはおそらく得失点差が大きく影響していると思われます。

順位チーム得失点差
1アストロズ+141
2アスレチックス+39
3マリナーズ⁻49
4エンジェルス⁻25
5レンジャーズ⁻112
日本時間7月27日時点のア・リーグ西地区順位表

基本的にチームの順位というのは得失点差順になることが多く、そこだけ見ればマリナーズはエンジェルスより劣っています。
それなのにマリナーズがエンジェルスより上位なのは、采配や勢いで勝ち切っているからです。
実際に、マリナーズはアウェイでは22勝25敗と負け越しているのに対して、ホームでは33勝21敗とアストロズと同等の強さを誇ります。
ファンの声援が力になると言えばなんだか陳腐な気がしますが、今日の大逆転勝利のように、ホームでは勢いがあるように思えます。

本来なら今の時期マリナーズは売り手にまわるはずでしたが、ここまでこぎつけたことで主力を売らずにトレードデッドラインの買い手として立ち回ることになりそうです。
実際何故これほどまでに勝てているのか不思議なほどに戦力的には貧弱です。
マリナーズが今回どういう補強をして、その結果どこまで今の勢いを保つのか注目です。

コメント

  1. […] 昨日「劇的逆転勝利のマリナーズはまさかのプレーオフ進出なるか」という記事を投稿したばかりですが、早速マリナーズに大きな動きがありました。 […]

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