「スターリング・マルテがトレード候補に」でもご紹介した通りトレード必至と考えられていたマルテは、アスレチックスへ移籍することが決まりました。
スターリング・マルテ(32)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
1077 | .288 | 121 | 472 | .345 | .795 | 271 |
高打率、好守備、好走塁の三拍子そろった外野手で、32歳ですが今季はキャリアハイと言っていい数字を残しています。
例年は高打率を残しながらもあまり四球を選ばないため出塁率は平均程度に収まるというのが彼の欠点でした。
ところが今季は四球率が大幅に向上し、出塁率4割超えを記録しています。
離脱期間がありながらも盗塁はナ・リーグ2位と足での貢献度も高く、まさに理想のリードオフマンになっています。
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
63 | .306 | 7 | 25 | .407 | .859 | 22 |
トレードの内容
ブルワーズが獲得した選手:スターリング・マルテ、金銭
パイレーツが獲得した選手:ヘスス・ルザード
この時期のトレードには珍しくほぼ1対1に近い形になりました。
ルザードは23歳の左腕で、昨季そこそこ活躍し今季は当初先発ローテーションの一角だったのですが期待に応えられずにリリーフに降格。
新人のカプリエリアンが台頭してきたこともあって、先発ローテーション復帰への芽を失っていました。
しかし2018年のフューチャーゲームに出場したような逸材であり、まだ23歳と若いこともあってまだまだ将来性豊かな投手です。
アスレチックスの思惑
走攻守全てで高いパフォーマンスを発揮するマルテはどのチームも欲しい存在です。
アスレチックスは守備貢献度の高いセンターのロウレアーノとOPS.800超えを記録しているレフトのカナは優秀ですが、ライトが穴になっていました。
そこに全ての弱点を埋めてくれるマルテがトレード候補として挙がってきたわけですから、将来性に期待していたであろうルザードの放出もやむなしといったところ。
ルザードは今季マイナー降格後にAAAでも苦しんでいることがトレードの一因になったかもしれません。
マーリンズの思惑
マルテに契約延長をオファーし、拒否されたマーリンズとしては当然マルテのトレードは必至でした。
今回交換要員として獲得したルザードは、今季は苦しんでいますがそのポテンシャルの高さは折り紙付き。
なによりマーリンズには既に、サンディ・アルカンタラ、パブロ・ロペス、トレバー・ロジャースという若い先発三本柱がおり、ルザードが成長し、まだメジャーデビューしていない有望株マックス・マイヤーがここに加わればMLB最高の5人ローテーションが完成するかもしれません。
そうなればFAやトレードで打線を強化し、いよいよワールドシリーズを狙って打って出ることができます。