ブルージェイズがナショナルズの守護神ハンドを獲得

ブラッド・ハンド MLB
MLB.comより引用

解体間近と思われていたナショナルズから、最初の大物、守護神ブラッド・ハンドがブルージェイズへトレードされました。

ブラッド・ハンド(31)

試合セーブ防御率奪三振WHIP
43731481263.656661.23
日本時間2021年7月29日時点での通算成績

ハンドは2011年にマーリンズでデビューしてから数年は平凡な投手でした。
しかし2016年からパドレスで完全なリリーフとして起用されはじめると頭角を現し始め、翌年はクローザーとして結果を残します。
2018年からは2年連続30セーブを達成し、今季も既に21セーブを記録しているベテランのクローザーです。
ただし、今季は例年に比べて好不調の差が激しく、4月、6月は好投したものの、5月、7月は防御率6点台以上。
7月は既に3度セーブ失敗しているのも気になります。

試合セーブ防御率奪三振WHIP
4155213.59421.15
日本時間7月29日時点での今季成績

トレードの内容

ブルージェイズが獲得した選手:ブラッド・ハンド

ナショナルズが獲得した選手:ライリー・アダムス

実績あるベテランとデビューしたばかりの若手との1対1の交換という構図です。
交換要員となったアダムスはブルージェイズのプロスペクトランキング17位の25歳捕手で、今年6月にメジャーデビューを果たしました。
メジャーではまだ結果を残せおらず、25歳というのはギリギリ若手という感じなのですが、そこは捕手なのである程度は仕方ないでしょう。

ブルージェイズの思惑

ブルージェイズは現在地区4位ですが、まだワイルドカードでのプレーオフ進出を狙える位置にいます。
今季MVP候補のブラディミール・ゲレーロJr.擁する打線はリーグ最高クラスの破壊力を持ちますが、リリーフ陣の怪我人の多さと不安定さに悩まされてきました。
現在クローザーとして投げているのはロマノですが、彼以外で30試合登板&防御率2点台以内を達成している投手はいません。
軸となるリリーフの補強としてハンドを獲得したわけですが、彼はクローザーだけでなくセットアッパーとして使うこともできます。
おそらく今季終了までのレンタルという形になると思われますが、ブルージェイズにとっては弱点を補強する的確なトレードになりました。

ナショナルズの思惑

2019年絶体絶命のところからワールドシリーズ制覇まで駆け上がったナショナルズですが、今回は勝手が違います。
タレント揃いではあるもののチームは大きく負け越して地区4位。
首位メッツでも勝率.535というレベルの低い地区ですが、この状態では巻き返しは不可能とみてチーム解体を決めました。
核となるフアン・ソト以外は全て交渉可能と銘打っていて、実際にマックス・シャーザー、トレイ・ターナーも現在トレード交渉中です。
契約が今年で切れる守護神ハンドの放出も当然のことでしょう。

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