オリオールズのセドリック・マリンズが球団史上初となる30-30クラブ(30本塁打30盗塁)入りを果たしました。
今季最もブレイクした選手
マリンズがこれほどまでの活躍をすると、開幕前に予想していた人は誰もいませんでした。
2015年のドラフトで全体403位という下位指名でオリオールズ入りした彼は、元々それほど期待された選手ではありませんでした。
2019年のAAAでの成績は66試合で打率.205 5本塁打でしかなく、とてもメジャーで活躍できるようなものではありませんでしたが、2020年シーズンはキャリア最多の48試合をメジャーで過ごしました。
現在26歳(10月1日に27歳)のマリンズは、もうそれほど若いとは言えず、弱小球団オリオールズだからこそチャンスを与えられていたような存在でしたが、今季は開幕から大ブレイク。
その勢いを維持し続け、オールスター前までで打率.314 16本塁打 16盗塁という素晴らしい数字を残しオールスターの先発ラインナップに選ばれました。
こういった突然ブレイクした選手は、後半はガス欠に陥って大幅に数字を落とすことは珍しくありません。
しかし、彼はオールスター後に多少調子を落としただけで、今もなおスター級の成績を維持しています。
トリプルスリーも視野に
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
151 | .300 | 30 | 59 | .370 | .906 | 30 |
今回30-30クラブ入りを達成したマリンズですが、さらに一段階上の記録も視野に入っています。
それはトリプルスリー(3割30本塁打30盗塁)です。
MLBでも歴史上限られた選手しか達成できていないこの記録は、直近では2019年のクリスチャン・イエリッチ、2018年のムーキー・ベッツらが達成しています。
トリプルスリーとなれば当然オリオールズの選手としては史上初となるわけですが、現在の打率が.300ということで、達成するかどうかはややきわどいラインにいます。
マリンズの直近7試合の打率が.304で、この調子を続ければなんとか到達できるかもしれません。
今日の試合にも負けて今季105敗目を喫してしまったオリオールズにとっては、終盤に少し調整をしてでもマリンズのトリプルスリーはなんとか達成させたいところでしょう。