最後までわからないア・リーグワイルドカード

ア・リーグワイルドカード争い MLB
MLB.comより引用

各地区の優勝チームが確定したア・リーグですが、その中で最後までわからない白熱の争いになっているのがワイルドカード。
シーズン160試合を消化し、残り2試合となった現時点でも、ワイルドカードの二枠を争い4チームがしのぎを削っています。

現在のワイルドカード順位

順位チーム勝率ゲーム差直近10試合
1ヤンキース9169.569+1.08-2
2レッドソックス9070.5635-5
3マリナーズ8971.5561.08-2
3ブルージェイズ8971.5561.05-5
5アスレチックス8674.5384.04-6
日本時間10月2日時点の順位表

アスレチックスの可能性はなくなり、上位4チームでの争いとなっています。
ヤンキースが一歩リードしており、次戦で勝利すればワイルドカードが確定する状態です。
一方で、レッドソックス、マリナーズ、ブルージェイズの3チームについては、明日の結果次第で横並びになる可能性もあります。

各チームの残り2試合

ヤンキース

ヤンキースの対戦相手は、最もハイレベルだったア・リーグ東地区を制したレイズ。
次戦の先発投手はレイズがシェーン・バズ、ヤンキースがジョーダン・モンゴメリーです。
バズはレイズ傘下有数のトッププロスペクトであり、東京オリンピックの日本戦ではアメリカ代表として先発登板しました。
9月20日にメジャー初登板を果たしており、これまで2試合に先発して2勝をあげています。
強力打線ブルージェイズを抑え込んでおり、ヤンキース打線も苦労するかもしれません。
しかしヤンキース先発のモンゴメリーも今季規定投球回には届いていないものの防御率3点台を記録している好投手ですから、いい勝負になるかもしれません。

最終戦の先発投手はレイズがマイケル・ワカと発表されていますが、ヤンキースは未発表です。
ヤンキースとしては1勝しさえすればワイルドカードが決まる状況なのでとにかく次戦に全力を注ぐでしょう。

レッドソックス

レッドソックスの対戦相手は今季途中に大解体を行ったナショナルズ。
次戦の先発投手はレッドソックスが未発表ですが、ナショナルズはジョサイア・グレイが登板予定です。
グレイはシャーザー、ターナーの絡む今季最大のトレードでナショナルズが獲得した若手投手で、移籍後は11試合に先発登板しましたが防御率5.72と苦しんでいます。
レッドソックスが勝利し、マリナーズ、ブルージェイズが負けた場合はその時点でレッドソックスのワイルドカードが確定するため、強力レッドソックス打線がグレイを打ち込めるかがカギになりそうです。

また、最終戦はレッドソックスがクリス・セール先発予定で、ナショナルズは未発表です。
ナショナルズはMVP候補のフアン・ソトが頼みの綱ですが、左腕はやや苦手にしているためこの試合はレッドソックスに分がありそうですね。

マリナーズ

マリナーズの対戦相手は大谷翔平に大注目のエンジェルス。
次戦の先発投手はエンジェルスがジョナサン・ディアズ、マリナーズはクリス・フレクセンです。
ディアズが今月メジャーデビューしたばかりの新人であるのに対して、フレクセンは今季ずっとチームの引っ張ってきたエースです。
フレクセンにとっては今季15勝目をあげるチャンスであり、なおかつチームの命運を託されたマウンドになります。
もしもこの試合でマリナーズが負け、レッドソックスが勝利した場合はプレーオフの夢が潰えます。

残り2試合はプレーオフと同じくらい重要になりますが、最終戦はエンジェルスがリード・デトマーズ、マリナーズがタイラー・アンダーソンが先発予定です。
デトマーズは今季デビューしたばかりのエンジェルス最高のプロスペクトですが、ここまで4試合で防御率7.11とまだ苦しんでいます。
今季途中にパイレーツから獲得したアンダーソンが先発するマリナーズの方に分がありそうなだけに、なんとか最終戦までもつれ込みたいところです。

ブルージェイズ

ブルージェイズの対戦相手は今季最弱のオリオールズ。
次戦の先発投手はオリオールズがジョン・ミーンズ、ブルージェイズはレック・マノアです。
ミーンズは今季ノーヒッターを達成したオリオールズ唯一の好投手ですが、右の強打者がずらりと並ぶブルージェイズ打線にどう対峙するかが見ものです。
一方のマノアは今季デビューしたばかりながら新人離れした投手で、規定投球回にこそ到達していないものの9月は負けなしと好調です。
中でも9月13日には強力なレイズ相手に8回1安打無失点という圧倒的な投球を見せており、好調時は打ち崩すのが困難です。

最終戦はオリオールズはブルース・ジマーマン、ブルージェイズはリュ・ヒョンジンが登板予定です。
ブルージェイズはマリナーズ同様に2戦とも勝たなければならない立場ですが、ここ最近リュが大量に失点しているのが気になります。
8月の防御率6.21、9月は防御率9.20と、この大事な時期になって大きく調子を崩しています。
この2ヶ月の間に7失点の大炎上を3回も経験しており、投げてみないとわからない非常に不安定な投手になってしまっています。
前回7失点した9月11日にも相手はオリオールズでした。
最終戦にもつれこんでリュが大炎上してシーズン終了というのは避けたいところです。

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