毎年この時期になると、トレードデッドラインを経てそのチームのシーズン残りに対する方針が明確になります。
今回は、今は地区首位又はワイルドカード圏内にいないものの、ここから順位を上げてプレーオフ争いを盛り上げてくれそうな球団を4つ紹介します。
トロント・ブルージェイズ
「この夏のトレードデッドラインで的確な補強をした球団トップ5」の2位で紹介したブルージェイズですが、弱点だった投手陣を補強しました。
先発ローテーションは、ロビー・レイ、リュ・ヒョンジンの左腕デュオが好成績をあげていたことに加えて、ツインズから獲得したホセ・ベリオスが右のエース格に。加えて若手右投手アレック・マノアも順調に成長しているため、非常に強力な4本柱が出来上がっています。
打撃力は言うまでもありませんが、前半戦MVP級だったブラディミール・ゲレーロJr.は不振に陥っています。
それでも試合を見ていると雰囲気がよく、7月末にはついに本拠地トロントへと帰還したことで今最も勢いがあります。
直近10試合では8勝2敗を記録しています。
ニューヨーク・ヤンキース
「この夏のトレードデッドラインで的確な補強をした球団トップ5」 では4位で紹介しました。
ヤンキースは得点力不足が課題でしたが、アンソニー・リゾー、ジョーイ・ギャロと2人の左の強打者を獲得。
移籍後のリゾーは既に3本塁打を記録し、不振のギャロもようやく1発がでて復調の気配を示しています。
右偏重だった打線に左打者が2人加わったことで打線のバランスがとれるようになり、相乗効果を生んでいます。
現在地区3位ですが、2位レッドソックスにかなりの勢いで迫っており、数日中にワイルドカード圏内に食い込みそうです。
直近10試合では8勝2敗を記録しています。
アトランタ・ブレーブス
戦力は充実しているもののシーズン序盤から中々上がった来られなかったブレーブス。
ロナルド・アクーニャJr.を今季絶望の怪我で失ったことで今季はあきらめざるを得ないかと思われましたが、トレードデッドラインでは外野手を乱獲する補強を見せました。
現在地区3位ですが、先日首位の座を奪った7連勝中のフィリーズ、一気に調子を落としている2位メッツとは大きな差がなく、少し勢いがでれば地区優勝も十分あり得ます。
実はナ・リーグ東地区では得失点差がプラスになっているチームはブレーブスしかありません。
つまり本来なら首位でもおかしくないわけですから、ここから揺り戻しが来るかもしれません。
直近10試合では6勝4敗を記録しています。
シンシナティ・レッズ
レッズは目立った大補強をしたわけではありません。
しかし、ナ・リーグ東地区のレベルが低いこと、ナ・リーグでワイルドカード確実を思われたパドレスが調子を落としていることでまだまだ可能性が出てきました。
レッズ自身は補強をせずとも調子がよく、他のライバルの補強がうまくいっていないことが功を奏しています。
ブルワーズを抜いて地区優勝するのは困難でも、補強がちぐはぐに終わったパドレスを抜くことはあり得ます。
直近10試合では8勝2敗を記録しています。