今回はMVP候補となる選手を紹介します。
MVPはその年最高のパフォーマンスを残した選手が対象となるため投手が受賞することもありますが、基本的には野手が優位です。
今回はア・リーグ4人、ナ・リーグ6人を紹介していますが、ア・リーグは大谷が確実視されているのに対して、ナ・リーグはやや混戦模様です。
サイ・ヤング賞候補と新人王候補については下記記事でご参照ください。
ア・リーグMVP候補
大谷翔平(LAA)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
117 | .272 | 40 | 88 | .367 | 1.015 | 18 |
試合 | 勝 | 敗 | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|
18 | 8 | 1 | 2.79 | 100.0 | 120 | 1.06 |
はっきり言って、今季のMVPは大谷翔平以外は考えられません。
現時点で本塁打とOPSトップ、さらに打点は3位と二冠王も狙える状況です。
打撃だけでも十分MVP候補と言えますが、そこに先発投手としての価値も加わってきます。
大谷の場合ただ登板しているだけではなく、規定投球回には達していないものの勝敗、防御率ともにエース級です。
規定投球回到達は現実的ではありませんが、「45本塁打&20盗塁&10勝&150奪三振」という未来永劫更新されることのないかもしれない大偉業の達成は十分あり得ます。
後半戦に入ってからは打者よりも投手としてのハイパフォーマンスが顕著になっていますが、それでも打者として50本塁打の可能性も残されています。
後述の他の選手がどれだけの成績を残そうとも、もはや関係なく大谷がMVPであるという次元に到達しつつあります。
打者と投手の活躍をあわせたfWAR7.2、rWAR7.9はダントツです。
ブラディミール・ゲレーロ Jr.(TOR)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
118 | .313 | 35 | 88 | .409 | 1.013 | 3 |
一時期は三冠王の可能性もささやかれ、大谷とMVPを争うと思われたゲレーロJr.ですが、オールスター明けからは失速。
特に本拠地ロジャースセンターに戻った影響もあってか、8月は本塁打数も2本しか記録しておらず、三冠王はかなり厳しくなってきました。
現在は無冠ではあるものの、打率4位、本塁打2位、打点3位とまだまだタイトルは狙える位置につけています。
大谷と張り合うには最低でも三冠王をとり、大谷を無冠に追い込む必要がありそうです。
セドリック・マリンズ(BAL)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
117 | .314 | 21 | 42 | .376 | .912 | 22 |
開幕前にマリンズの名前がこういった議題に上がると予想していた人はいないでしょう。
今季突如ブレイクし、こういった選手にありがちな後半戦の大失速ということもなく今まで高水準の数字を残しています。
所属しているオリオールズはMLB最弱と言えるパフォーマンスですが、マリンズは逆境に負けず活躍しています。
オリオールズファンのためにも、今季はトリプルスリーを目指してほしいところ。
テオスカー・ヘルナンデス(TOR)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | .317 | 22 | 84 | .359 | .903 | 8 |
現在の数字は大谷はおろか同僚のゲレーロJr.にも及ばないものですが、ヘルナンデスを今回紹介する理由はその尋常ではない勢いです。
元々好成績ではありましたが、8月に入ってからはどんどん調子を上げて目下4試合連続本塁打を記録中です。
先週は週間MVPを受賞しましたが、二週連続の受賞が濃厚で、月間MVPも狙えるでしょう。
今季は一時期の大谷やカイル・シュワーバー、ジョーイ・ボットーのように、短期間で一気に本塁打を量産して成績を大きく向上させる選手が時々いますが、ヘルナンデスも彼らに続きそうな勢いがあります。
本塁打で大谷のレベルに到達するのは流石に厳しいのですが、勢いがつづけば打点王を獲る可能性は高いのではないかと思います。
ナ・リーグMVP候補
フェルナンド・タティス Jr.(SD)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
91 | .295 | 34 | 75 | .374 | 1.042 | 23 |
ナ・リーグで最有力なのはやはりタティスJr.です。
本塁打は独走気味の1位で盗塁も2位と、本塁打と盗塁の二冠を狙える位置にいます。
彼のMVP受賞の足を引っ張るものがあるとすれば、やはり怪我です。
今季は何度か離脱したため、規定打席数に到達していません。
怪我がなく最後まで出ることができれば到達は間違いありませんが、外野手へ転向したとはいえ走塁時の怪我などのリスクは相変わらずついて回るため、今季終了のダメージを負うことがあればMVPは遠のきます。
健康であればMVPをとる可能性大です。
マックス・マンシー(LAD)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
105 | .273 | 28 | 75 | .404 | .972 | 2 |
タティスJr.が規定打席に到達していないためOPSでリーグ1位となっているマンシーは、本塁打では2位につけています。
打率の低さ、足で貢献のない一塁手であるという点がネックになるため、MVP受賞のためにはやはりなんらかのタイトル獲得が必要になるでしょう。
首位ジャイアンツを猛追しているチームの順位は、投票の際にいい影響を及ぼしそうです。
ブライス・ハーパー(PHI)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | .290 | 22 | 50 | .407 | .968 | 12 |
今季はランニングホームランや盗塁など、足で目立つことが多いハーパーですが、実は打撃もリーグ最高クラスの水準にもってきています。
一時は地区首位にもたったチームの勝利に貢献していますが、得点圏であまり長打が出ていないせいか、ライバルと比べて打点が非常に低くなっています。
フレディ・フリーマン(ATL)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
120 | .301 | 27 | 70 | .399 | .919 | 7 |
昨季MVPを受賞したフリーマンですが、今季もMVPを狙える位置にいます。
打点はやや物足りませんが、本塁打は3位、打率は7位と相変わらずバランスのいい打撃成績を残しています。
夏に入ってからずっと好調を維持しており、3割30本100打点は当然のように狙えそうです。
チームは彼の活躍もあって地区首位の座を奪い取り、MVP投票ではその貢献度も評価されそうです。
ジョーイ・ボットー(CIN)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
93 | .281 | 27 | 79 | .373 | .947 | 1 |
今回紹介している中では圧倒的最年長の37歳。
既に終わったかと思われたところから大復活を遂げて全盛期並みのパフォーマンスを取り戻しました。
7月には7試合連続本塁打というフランチャイズレコードを樹立しましたが、それにとどまらず8月も大活躍しています。
本塁打と打点でタイトルを狙える位置につけています。
オースティン・ライリー(ATL)
試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 |
---|---|---|---|---|---|---|
120 | .298 | 26 | 75 | .374 | .908 | 0 |
ライリーは今季大ブレイクを果たした24歳で、フリーマンとともにブレーブスの中核を担っています。
成績もフリーマンとよく似た数字を残しており、彼もこの夏に入ってからかなりの好調です。
3割30本100打点は射程圏内ですが、彼とフリーマンが同等の成績を残した場合には票が割れて不利になるかもしれません。
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